分かろうとするから、わけが分かんなくなるんだろうよ馬鹿だなぁ、とか思いながら今日もアルコールで思考を溶かしている。 自己なんて他者との関係の中でなんとなく「あ、こんな感じか」てな感じで見つかる偶然の産物みたいなもので、ハッキリとした形のない…

2018/11/17:旅行後

旅先で恋人がイヤホンを落としてしまって、馬鹿だなぁなんて思っていたら自分も買ったばかりのイヤホンを落としてしまって馬鹿だ。帰りのバスの中、100均の腐った水面に腐った桃を叩きつけるみたいな音質のイヤホンで音楽を聴きながら、これを書いている。お…

2018/11/12

今日は月曜日。 選挙カーの大音量で起こされた。市議会選。「〇〇をよろしくお願い致します」「〇〇村の皆さん、お騒がせして申し訳ございません」「私、〇〇、〇〇と申します」。同じ言葉の繰り返し。どの車も同じことしか言わないなら選びようも無いだろ、…

2018/11/04:昼前

部屋の窓をから顔を出して、煙草を吸う。視界にはカメムシが8匹。向かいのベランダの白シャツに3匹とベランダのフチに2匹と飛んでるのが2匹と窓の内側のレースカーテンに1匹。クソ田舎だから人間は少なくて、カメムシは多い。 煙草の匂いが指と口の中に…

回想

彼の故郷は小さな集落である。水田や畑が民家と同じ数ほど並ぶその集落には、1年中、土の匂いが漂っている。集落の中には1本の川が流れている。彼の家はその川沿いの崖の上に建っていて、彼は常に水が岩にぶつかったり渦を巻いたり忙しく流れ続ける音を聞き…

2018/10/29:酔

人間は猿と変わらない。猿よりも馬鹿な生き物かもしれない。人間はどんな動物よりも賢いと思っているのは人間だけで、そんなことに固執しているのは人間だけで、他の動物は人間の存在なんて風景と同じに思っているのだろう。 自意識の中でしか生きられない悲…

2018/10/27

夕方、窓辺で煙草をふかしながらぼーっと空を眺めていると一羽のツバメが視界を通り過ぎて行った。こんな時期にまだツバメがいるなんて、と不思議に思う。他のツバメと一緒に渡りそびれたのかもしれない。もしそうならば、早くみんなに追いつけるようにと願…

ひとり、美しさに打ちひしがれる夜。酒を飲んで、ふわりとした頭で、考えているふりをして何も考えずにいる。 自分に無いものを持っている人がどうしようもなく羨ましくて妬ましい。美しいと思うものはいつも、自分の中にはなくて、美しいのはいつも他人だ。…

深夜の悲しい報せ。大好きな存在がまたひとり旅立ってしまった。 書き残しておく。 ありがとう。さようなら。僕は君に出会えて本当に嬉しかったよ。またいつか、遊ぼうね。

雑記

人は皆、自意識の中に生きている。眼に映るものは全て自意識によってしか認識されない。つまり、人間はそれぞれがそれぞれの世界を見ていて、その世界を創り出しているのは紛れもなく自分自身である。人間は自分の中に生きている。だから、逃れられるはずが…

青について

物置小屋の横の石垣で、トカゲが日光浴をしていた。若いトカゲの尻尾は青く輝いている。捕まえてみようか、と思ったが、尻尾を千切らせてしまうのが勿体なく感じて、やめておく。 青年というが、成る程、人間も若い頃は青いのだ。ケツの青いガキ、という言葉…

2018/09/29

雨が降る。 草木は濡れて葉先から雫を滴らせる。地面を無数の水滴が叩く音。それが雨音なのか、見渡す限りの樹々がその葉から水滴を落とす音なのか、判断できない。音は川のせせらぎのようにも聴こえる。そういえば近くに小さな渓流がある。空から降る水が地…

憂き世話

空き缶が机の上に溜まっていく。机の上から淘汰された奴らは転がり落ちて床に横たわっている。窓を開けていると得体の知れない小さな虫が入ってくるし、浴槽の四隅は掃除しきれなかった水垢でぬめっている。脱ぎ散らかした服。雑然と積まれたCDや文庫本。 彼…

2018/09/23:彼岸中日

彼岸花が咲き乱れている。蛇の舌を抜いて寄せ集めたような不気味な花弁が、その赤色であちらこちらを燃やしている。 今日は墓参りをした。我が家の墓は山の中にある。墓地には十数基の墓石が並んでいる。明和、文政、天保。聞いたことがないような元号が墓石…

メモ

例えば、二人で歩いている時に「この景色とか話している内容とか、きっと忘れてしまうんだろうなぁ」と思ってどうしようもなく切なくなることがある。思い出ってのは、重要なところとか印象深いところ以外は殆どカットされて再生されるものだって知ってるか…

2018/09/16

数年ぶりに会った幼馴染は、髪の毛が長くなっていて、化粧も上手になっていて、服もお洒落になっていたけれど、相変わらず気さくに笑っていた。 この集落には、僕と同じ学年の子は一人しかいない。その子は小学生の頃に引っ越してきたので、それ以前には、僕…

雑記

特に目的など持たずにつらつらと書き始める。が、同時に僕は、目的など持たない、という目的を持ってしまっている。矛盾はそこかしこに生まれ出でて、僕たちは矛盾の氾濫の中を泳ぐ泳ぐ。溺れ死んでしまうまで。 「書き始める時には何も考えていない」「物語…

憂き世話

某駅構内。 「殺すぞ!」 女性の張り上げるような声が聞こえた。それぞれ違う方向へ向かって歩いていた人々が一斉に同じ方向に顔を向ける。無数の目が向く先にはひとりの女子高生がいる。右手には、制服に似つかわしくない包丁。彼女の近くを歩いていた人た…

いつの間にか、子供ではなくなってしまっていて、つまらない責任とかつまらない常識が生活を蝕んで、生活はつまらない。 何もかも人間の創り出したつまらないシステムで、人間は、自分達が創り出したシステムを制御できなくなって、それに取り込まれてしか生…

憂き世話

「おー、久しぶりー」 仕事終わりにコンビニで買い物をしていると、大学の同級生だった吉岡から電話が掛かってきた。 「久しぶり、なに?どうした?」 吉岡とは大学を出てからほとんど連絡を取ることがなくなっていたので、電話が掛かってくるなんて何事だろ…

憂き世話

夕立に降られた。 傘を持っていなかったので、服も鞄も靴も、びしょ濡れだ。あぁ、こんなに濡れてしまったら今更急いで走ったところで意味ないなぁ、と思い、不貞腐れながらゆっくりゆっくり歩いて帰ったら、身体が冷えてしまった。寒い。 帰宅して、すぐに…

回想

小学二年生の頃だった。 幼馴染とふたりで下校していると、近所のお婆さんに声をかけられた。 「あら、〇〇ちゃん。大変なことだったなぁ」 何のことを言っているのか分からなかったので聞き返すと、お婆さんは沈んだ声で 「あぁ、知らんかっただか。あのな…

赤い実

運動会を明日に控えて、教室の中はいつもより少しだけ、そわそわと落ち着かない。 お弁当のオカズは何だろうね、おやつも持っていこうよ、飴食い競争楽しみだなぁ、飴食い競争は小麦粉で真っ白になるから嫌だなぁ、小麦粉美味しくないよねぇ…。 僕は、運動会…

寒い、雪が積もりつつある夜。

恋人が飲み会から帰ってくるのを待っている。遅い、って拗ねたら「誰も待っててなんて言ってないよ」と諭されるので拗ねない。本当は少し寂しいけど、まぁ、拗ねない気の持ち方を会得しつつある。たぶん。 就職に向けて、宿題みたいな感じで渡されたペン字練…

恋人の中にいつまでも昔の男の影が見えて、苦しい。いつまでもいつまでも付き纏う。あの男と離れるために、おれと一緒にいるんだろう。たぶん。それが全てではなくても、そうなのだろう。 いつまで、孤独なのだろう、僕ら。

12月

iPhoneを同期させたくて、pcにつないでみるのだが、pcが悪いのかケーブルが悪いのか、読み込んでくれない。 何度か電源を落としてみたり、ケーブルを変えてみたりするのだけれど、一向に読み込んでくれるような気配はない。 つい先日まで、ちゃんと使えてい…

冬が近づいてきたような

ここ数日で一気に空気が冷えた。一昨日、冬の空気になった気がして「今日は霰が降りそうだなぁ」と思っていたら、案の定、バイトが終わって帰ろうとしている頃、1日中降り続けていた雨の中に小さな氷が混じり始めた。 冬の匂い、という表現があるが、なるほ…

雑記

特に理由なんてなくても、なんだか気持ちが落ち込む日っていうのがあって、今日はそれ。本当は理由があるのかもしれないし、ある気がするけれど、それは理由と呼ぶには少し曖昧過ぎるから無いのと同じ。と自分に言い聞かせてみる。 昨日、注文したCDと詩集の…

祖母との電話から

祖母と電話をした。祖母はよく電話をかけてくる。最近は夜中の23時頃にかけてくることが多い。寝た方が良いよ、と言うと、あんたは忙しくて夜中しかまともに電話に出れんから、と言っていた。昔から両親は共働きで、家に帰ってくるのは早くても19時や20時だ…

憂き世話

「怖いから見たくない!」 そう言って絢子はトイレから走って出ていく。 検査窓に赤紫色の線がうっすらと浮かんでくる。段々と色が濃くなっていく線の左側には真っ白な空白。線は一分ほどではっきりと現れた。まだなんとなく安心できず、そのまま数分、小さ…