12月

iPhoneを同期させたくて、pcにつないでみるのだが、pcが悪いのかケーブルが悪いのか、読み込んでくれない。

何度か電源を落としてみたり、ケーブルを変えてみたりするのだけれど、一向に読み込んでくれるような気配はない。

つい先日まで、ちゃんと使えていたのになぁ。

 

恋人は飲み会に行っている。二次会に行くか行かないか連絡してね、と言ったはずなのだけれど、連絡はなし。時間的に多分二次会に行っているのだと思う。30分位前にLINEを送ったけど、返信もなし。こういう時はいつもいつも、彼女が以前、嘘を吐いてはあの男と会っていたのを思い出してしまう。もう大丈夫だと思う。心から信じてはいない。無償の愛なんて幻想なのだろうな、悔しいけれど。

 

明日から寒波がやって来て、この辺りでは降雪の可能性があるという。ベランダに出て、冷たい空気を鼻の奥で受け止める。あぁもう冬なのだ。

 

早朝、真白く降り積もった新雪に新しく足跡をつけるように、去年のあの日から降り積もってきた日々を思い返す。雪を踏む足に力がこもる。ぎゅっ、と足元で雪が小さく悲鳴を上げる。記憶は溶けない。頭の中で踏み固められて、靴底の泥に黒く汚され続ける。

 

雪なんて降らなければ良いのになぁ。