青について

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物置小屋の横の石垣で、トカゲが日光浴をしていた。若いトカゲの尻尾は青く輝いている。捕まえてみようか、と思ったが、尻尾を千切らせてしまうのが勿体なく感じて、やめておく。

 

青年というが、成る程、人間も若い頃は青いのだ。ケツの青いガキ、という言葉もある。尻尾がないので、ケツが青くなるしかないのだろう。そんなことを考える。トカゲは身の危険を感じた際に、尻尾を切り離し、身代わりにして、逃げる。では、人間が自身の青を切り離すのはどんな時で、何処へ逃げて行くのだろうか。

 

近付いて指を目の前でチロチロと動かしてみると、トカゲは、石垣の隙間にするりと滑り込んでいった。