分かろうとするから、わけが分かんなくなるんだろうよ馬鹿だなぁ、とか思いながら今日もアルコールで思考を溶かしている。

 

自己なんて他者との関係の中でなんとなく「あ、こんな感じか」てな感じで見つかる偶然の産物みたいなもので、ハッキリとした形のない曖昧なものでしかない。だから、自分って何なんだとか考えたって意味ねえよ。

生まれたことに意味はない。ただ生まれて、身体を持っていて、それだけ。「自分とは」とか「自分の生きる意味」とか、そんな疑問の答えなんて何処にも落ちてないし、なんならきっと存在すらしない。だから、適当なこじつけで良いと思う。見つかるわけない答えを探し続けて死んでいくより、適当にこじつけて勝手な答えを設定してそれで納得したフリして生きていけばいいよ。考えたって無駄だし、誰もお前に興味なんて無いから大丈夫だよ。

考えたって分かるわけないことを考えるのを止めることができない馬鹿なお前は、きっとそういうことばかり考え続けて、生涯賃金とか仕事とか生活とかそういう考えなきゃ生きていけないことは適当に考えてるような考えてないような感じで生きていって、職には就けど仕事人間にはなれなくて、やっぱり分かるわけないことばかり考えて死にたくなって、でも死ぬ勇気もなく生きていくんだろう。

でもそれが人間らしいとおれは思う。

アホみたいに必死になって働いて金稼ぐことだけ考えてるだけの奴より、よっぽど愛しい存在だと思う。

世間的にはくだらないし一銭にもならない感情を大切にして生きていこうぜ。べつに最低限で良い。最低限、働いて金を稼いで、毎日、生きるとか死ぬとか、愛とか性とか、自己とか他者とか、そういうくだらねえことに苦しんで、それを美しいと思えるまま死んでいけよ。

自分のこと分かったつもりでひけらかす奴が一番くだらねえ、とおれは思う。そのまま苦しんで生きることの理不尽と向き合って、何も分からないまま何かを抱えて死んでいくのが、きっと、美学だよ。